認知症の方の気持ち

・認知症の方の世界を理解する

例えば、認知症の方は、部屋や廊下の隅などに放尿してしまうことがあります。
そこで注意すると、「何という口のききかただ」と怒鳴り返します。
しかし、認知症の方がどうして部屋や廊下の隅で放尿してしまったかを考えて
みましょう。わざとしたのではなく、使い慣れているわが家のトイレではあって
も、認知症のためにトイレの場所がわからなくなり、間に合わなくて、部屋や
廊下の隅に放尿してしまったのです。
こうした事情を理解し、周りの人の常識だけで判断するのでなく、認知症の方
の気持ちもぜひ考えてみてください。

・認知症の方のプライドを尊重する

認知症の方がトイレ以外の場所に放尿してしまったときに、「こんなところに
おしっこをしちゃダメじゃない!」「どうしてトイレに行ってしないの?」などと
注意すると、認知症の方は反発します。
これは認知症の方の自尊心を傷つけた結果でもあります。知能は低下して
いても、幼い子どもとは違って、それぞれ人間としての自信と誇りを持って
います。
認知症の方の誇りを尊重して、困る奇異な行動があったときにも、認知症
の方をないがしろにしないでいただきたいと思います。

・豊かな感情を理解する

認知症の方は不快な場合だけでなく、何かに感動したりうれしいときにも
感情を率直に表現します。むしろ知性面の抑制が取れた分だけ、健康な
人よりも感受性が豊かです。
人目につかないような小さな野の花に感動したり、自分に対する好意に
対して全身で喜びを表現したり、周囲の人の心を和ませてくれることも
あります。
認知症の方にも、豊かな感情があるのだということを十分理解した上で
対応してあげてください。

株式会社中日エムエス